新聞報道によりますと、竹中労さんとは盟友として様々なお仕事に関わり、竹中さん亡き後にもご活躍なさっていた文芸評論家の井家上隆幸氏が2018年1月15日、肺炎で死去されたということです。84歳でした。
私自身は一昨年にとある会合でお会いしてお元気な姿を拝見しておりましたが、最近は体調を崩されているというお話だけは聞いておりました。今回はからずもこのようなお話を聞き、無念としか言いようがありません。
私自身は竹中労さんの遅れてきたファンのため、竹中さんがダ・カーポで連載していた「テレビ観想」目当てに雑誌を購読していたときに、井家上さんのダ・カーポや噂の真相の連載を目にし、その毎日の読書量の多さにあっけにとられ、自分自身の読書量の足りなさを嘆いたものですが、話題の本だけでなく多くの本を読まれてその書評を書かれることで、私自身の読書の指標として仰ぎ見る存在感がありました。現在の私の年齢より上で、なぜ毎日の読書量を落とすことなく続けられたのか、そう考えると全く頭が上がらない想いでした。
できれば近いうちにお会いする機会を作って私の知らない竹中労さんについての逸話をお聞きしたいと思っていたのですが、その願いが叶わずに本当に残念です。故人の冥福を心からお祈り申し上げます。